介護を仕事にするということ

十数年介護を仕事にしてきて日々思う事

売り手市場

世の中の景気が良くなると介護業界の人員はあっぷあっぷ言い始めます。

景気がよくなった実感は全く感じられないですが、少子化も相まって、どの業界も売り手市場ですね。

 

介護業界って、もともと人員が足りないんで常に売り手市場なのに、他業種と取り合いをするとかなりきついです。

不景気になり失業者が増えれば増えるほど介護に人が流れてきて、中には素晴らしい適性を見せる人もいたりして、人材を確保出来ていたように思います。

余談ですが、介護がやりたくて仕事している職員たちは、だいたい理想を持っていて、我が強かったり、ぶつかり合う事も多いですが、仕事として介護を選んだ、選ばざるを得なかった職員たちは、割りと中性で柔軟ですよね。

イヤイヤ感丸出しで、長続きしない人もいますが・・・

 

話は売り手市場に戻りまして、

介護業界全体が、売り手市場なもんだから、職員の中にはすぐに「辞めます」っていう人がいます。

合わない職場なんて辞めても、すぐに次の職場がありますからね。

田舎では職場の数が限られているので、そこまでではないですが、街にいくと顕著にみられていますね。

履歴書見ても、書ききれてない人が結構います。

 

しかしながら、雇用側もどんな人でも採用しないと、人員基準をクリアできないために、来るもの拒まず状態です。

転職する職員にとっては、良い環境ですね。

辞められる会社側にとっては、かなり辛い状況です。

 

じゃあ環境を整えて辞めていかない職場にしたらと、国も言いながら、職場定着促進事業を行っていますが、

出来るくらいならやってますよ。

 

離職の理由で多いのは

・身体を壊した

・法人のやりかたが気に入らない

・人間関係

・給料安い

・変則シフトが合わない

・育児と仕事が両立できない

このへんですよね。

 

「身体を壊した」は、体力的な部分はいろいろサポートしてくれる福祉用具が出てきていますので、活用次第ではクリアできるかもしれません。ただ人間関係や変則シフトも関係してそうですね。

「法人のやりかたが気に入らない」は、そんな方はどうぞお辞めください。

「人間関係」自分で人間関係作れない人は介護に向いてないと思います。

「給料安い」これは、国も法人も頑張りを見せたいところです。

「変則シフトが合わない」なんで施設介護を仕事に選んだんや。DSもあるで。

「育児と仕事が両立できない」この業界だけではないですが、がんばれ日本。

 

 などと考えていると、事業所単位で頑張れることってなんでしょうか。

 

職員をつなぎとめるために、その職員の居心地のいい環境づくりですかね。

 

我々は利用者の為に働いています。職員が働くために職場があるのではありません。

確かに働きやすい職場環境を目指しはしますが、それは一個人の為ではありません。職員全体のためです。

 

売り手市場が続くかぎり、雇用側が弱腰になるのも仕方ないかもしれませんが、それをいいことに勘違いしている人がいるんじゃないかと思います。

 

話があっちこっちしますが、結局何が言いたいのかというと、

 

不景気になってくれ。

 

ではなくて、職場が合わないなんて言うんではなく、職場に合わす努力をしてください。職場がヒドイことしてるんならまだしも、自分が合わそうともせず、合わないなんて言われても、何にもしてあげられません。